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「こちらです」
涼子はそう言って可愛のキャリーバックを手に、颯爽と歩き始めた。
「あっ、私が持ちます」
「いいえ、奥様にそんなことさせられませんわ」
ニッコリと微笑んだ涼子に可愛は頬を赤らめた。
「そ、そんなっ、奥様だなんてっ!それに自分の荷物なので大丈夫です、はい!」
目を回しながらそう言う可愛に、涼子はクスクス笑った。
「今はお疲れでしょうから。
あっ、駐車場はこちらです」
可愛は必死に涼子の後を歩きながらJ・F・ケネディ空港を見回した。
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