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「こっ、ここって」
黒井翼は校門付近に立ち止まり辺りを見渡しましたが、そこを出入りしているのはなぜか白のワイシャツに黒のスラックス姿の男子高生ばかり。
「まさか、だん、男子高……?」
改めて校門にあるプレートとポケットから取り出した走り書きしたメモ用紙を見比べますが、間違いはないようです。
「夢? そう、これは夢」
そう思わずにはいられませんでした。
翼はおもいっきり、自分の右頬を右手の親指と人差し指でつねりました。
「痛っ! 夢じゃない」
頬を擦りながら、目の前に立つ校舎を見上げました。
「事務所で聞いてみよう」
翼は校門を通り、真正面にある事務所を目指しました。
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