××スレ目

2/34
2415人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
 交流生。  麓宮の2年生が他校に出向き、あるいは他校の生徒がうちに出向き、互いの学校で一日交流を深めつつ授業を受けるというものである。  成績優秀者が行くわけではなく、無作為に選出された生徒が交流生になるそうだ。  だから、元気一杯時田一太郎(ときたいちたろう)くん2年生が、交流生に選ばれてもおかしくないのである。  というか、選ばれた。  斎藤担任が見栄張って俺らのクラスに交流生を押しつけ、「じゃんけんで勝った人が喜んで交流生」と俺が言ったら、見事に俺が勝った。  喜ばなかったら、サクにからかわれたから肩パンしといた。  さて、車で送られてきたここはアール・ド・クロス学園というらしい。名前、マジ厨二。きっとここの生徒は魔法が使えるんだぜ。  馬鹿デカい入り口とその奥の校舎を見ると、どこの金持ち学校も無駄な金を使ってるなと、ため息が出る。  俺は王道転校生ではなく、交流生の時田なので、まずは普通の人間としてアール・ド・クロス学園に足を踏み入れた。  なんでも、俺が授業を受けるクラスの生徒が迎えに来てくれるらしい。ここで、副会長が来ようものならフラグが立つから助かる。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!