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これから先どんなことが起ころうと、俺はいずみと生きていく。
きっと母さんも天国から俺たちのことを祝福してくれていることだろう。
* * *
神父の前にいずみと並んで立った。
静寂の中、神父の声が響き渡ると同時に、まるで魂が浄化されるような感覚を覚えた。
神聖な気持ちで神に夫婦となることを誓い、お互いの薬指に誓いのリングをはめた。
続いて誓いのキス。
「一緒に幸せになろう。もちろんこの子も一緒に」
俺はいずみのお腹に手をあて、いずみにキスをした。
顔を上げると、いずみがにっこり微笑んだ途端、細めた目から涙が一粒零れ落ちた。
そんないずみに俺の胸はきゅーっと締め付けられた。
その後俺たちは、鳴りやまぬ祝福の拍手の中、教会の入口へと向かった。
両脇には両親を始め、友人や親戚、会社の者たちが座っていた。
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