第3章 【共鳴する者】

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 ここはとある研究施設の訓練場。その場所に一人黒い服にフルフェイスのメットを被った男が中央に立っていた。 『これより、ツヴァイシステムの最終試験を開始する』  インカムから聞こえるのは女性の声。メットの男は言葉を発さずコクッと首を縦に振ると、目の前に3体の怪人が現れる。  メットの男の前に立ちはだかるのはゴーストの世界に出現する怪人眼魔スペリオル、ウィザードの世界に出現する怪人フェニックス、アマゾンズの世界に出現する怪人クラゲアマゾンの三体。  腰に装着しているのはクロスと同じだがカラーが違うドライバーを装着しており、メットの男は手に持っている2本のアンプルを装填する。 「…変身」 《仮面ライダーX》 《仮面ライダー555》 《クロスライド クリムゾンマーキュリー》  音声が鳴り響くと同時、バックルの中央が青いエネルギーと変わればメットの男の姿がフォトンブラッドが身体を巡ると同時に水飛沫のようなエフェクトが重なり、薄水色のアンダースーツに漆黒の装甲とファイズを模したフォトンブラッドの線が特徴的な戦士へと姿を変えた。 『仮面ライダーツヴァイ、クリムゾンマーキュリーにクロスライド成功。専用武器ライドルエッジの使用確認』 「了解」  メットの男ことツヴァイは腰に携えていた柄を握り、一気に引き抜く。刀身が紅く輝く剣型の武器ライドルエッジをゆっくりと構える。刹那、フェニックスが大剣を大きく振るいツヴァイを凪ごうとする。  それをライドルエッジの刀身を大剣の刀身に滑らせ、攻撃をいなすと同時に身体を回転させ、遠心力でライドルエッジで空いたフェニックスの身体を切り裂く。
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