◇Part.14◇

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あれから正気に戻っても後の祭り。いつの間にか屋上から、跳び跳ねんばかりに上機嫌なちびっこに手を引かれ自分の教室に向かっていた俺は、俺自身の意思の弱さに行き道理を感じつつ。取り敢えず本日も屋上に向かってるわけ、…だが。 「あいつがいるとろくな事にならない…」 奏先輩はああ言ったが、キィがいた方が何かと面倒なもんで、授業の終わりと同時に奴が来る前に逃走。こうして隠密行動を余儀なくされているわけである。 ――…キョロ。キョロ 簡易栄養食を吸い込み。たまに不審そうな眼差しも何のその。目的地に一直線。 する俺の胸には 十和、いなかったな… 気付けば、俺より先に教室を出たらしいその姿がちらついていた。 完全に話すタイミングを外してる。既にキィが絡んでいる以上。十和には相談する以前に話しておこうと思ったのに。 .
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