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季節が過ぎていくのは歳を老うごとに早くなるって言うけれど、まだ中学二年生の私には早すぎる感性かもしれない。
だけど、時間は本当に早くて…翔ちゃんと初めて話した日から三ヶ月が経過していた。
ちょうど夏休みも終わり、やっと授業が再開するという頃。
未来と南条の噂は止まることを知らず、親密さも日を追うごとに深くなっている気がする。
二人に何があったのかなんて、二人にしか分からないことだけど。
私は前より、それが気にならなくなった。
それは、二人があまりにも仲が良くなったからではない。
「彩!」
私には翔ちゃんという、心強い味方がいてくれるから。
「おはよう!今日ね、朝から未来に活を入れてきたよ」
「へぇ~どんな活を入れたの?」
翔ちゃんと初めて話した次の日、意外にも普通に話しかけてくれて…時間が合えばこうやって楽しくお喋りをする関係になっていた。
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