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勢い良く開けた障子の向こうには約10人程の人が既に集まっていた
私、汗臭くないかな…
「すまない。俺が最後か…」
「いいんだ、いいんだ。ホレ、早くトシも座れって」
上座に座っているいかつい顔をした男性は土方さんにそう言った
多分この人が近藤さんかな…。こっちの方が少し若いけどあの写真とそっくりだし
「そうですね。早く話を始めましょうか。後ろにいるあなたもいつまでも廊下にいては邪魔ですよ。入って入って」
今度はとなりにいる優しげで品がただよう人が口を開いた
この人は…山南さん……?
「オラ、山南さんもいってんだ。入って戸ぉしめろ」
あ、やっぱ山南さんだった。
「えっと…失礼します」
山南さんと土方さんの言葉にオドオドしながらも部屋に入った
「そこのあいてる座布団にでも座れ」
言われた通りに座布団に座ったはいいんだけど…
場所が真ん中だからみんなの視線が痛いっ!!
「近藤さん、頼む。」
土方さんは近藤さんの隣に座りながらそう言うと、近藤さんはうむ、といって会議は開かれた
「君が紅咲君だね?ここに来るまでの途中山崎君から少しは話を聞いてるよ。君のこと教えてもらってもいいかな?」
近藤さんは顔はいかついけど心はすごく優しい人みたいだ
さり気ない気遣いがちょこちょこ見てとれる
「はい。私は紅咲花香と申します。胴着のままで申し訳ないですが、試験終了後急いできたもので、お許しください」
土方さんのせいでね…
「服装なんかかまわんよ。そのまま続けてくれ」
「ありがとうございます。私の話にはみなさん初めは信じていただけないかもしれません。
私自身も最初は信じられませんでしたから。証拠も何もありません。
それでもよろしいですか?」
私は念のためみなさんに尋ねた
後から副長さんみたいに証拠、証拠って言われてもめんどくさいし...
まわりをみわたすと皆さんはしっかりと私の目をみて頷いてくれた
本当に優しい人達なんだな。現代じゃこんな事考えられないよ…
「では、
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