アンドロイドモロヘイヤ

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 先生。  この広い世界の中で、私はどうすれば良いのでしょうか。 「いいかい?」  いいかい、と先生は言いました。  真っ暗な世界の中で、先生は私にいいかい、と言いました。 「なぜ首を振る、いいから聞きなさい」  真っ暗な世界の中で、私は首を振りました。  先生。  この広い世界の中で私はどうすれば良いのでしょうか。 「だからそれを今から説明するんだよ? 聞きなさいね、ね?」  私は先生の言葉を……聞く? 「うん、そうね。って、この子また首を振ってるけどこれなんて反抗期?」  先生の言葉を聞けば、全ての謎が解けるのでしょうか。私にとって、先生は全てです。 「とにかく聞きなさい。君の名前は“モロヘイヤ”。私がこれまでの研究生活全てをつぎ込んで開発した、ハイパーでマルチでアンビリパポーなアンドロイドだ」  アンビリパポー。  アンビリパポー。  アンビリパポー?  ……。  アンビリパポー。 「アンビリバボーの間違いだ。分かった、分かったから何回も揚げ足を取るのを止めなさい」  先生。  先生は……バツイチ。 「関係無くね? 研究ばっかしてたから嫁が逃げたとか今関係無くね? おいおいマジかよ。このアンドロイド、製作者の私を全然リスペクトしてねえよ」
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