第二十章 呪い巫女

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    「誰から?」  目の前に居る『先輩』がそう呟いていた。  彼は自分より遥かに年下なので、自分が先輩と呼ぶのはおかしいのだが、誰も彼の名前を思い出せないので、仕方が無い。  こちらを振り向き、申し訳なさそうな顔をする。  奇異な行動をとってしまった、と思っているようだった。  だが、うちには、もっと理解不能な姉が存在しているので、別になんとも思わない。  ただ、姉は姉で、こちらの思考がまったく読めないらしいので、お互い様だろうかな、とは思っていた。  そして、そういう関係性というものは、前世から引き継いできているような気がしていた。
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