第二十章 呪い巫女
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唯一の救いは、口づける劉生ではない何処かを明路が見ていたことか。 『……逃げて、 明路……』 そんな声が、ふいに頭の中でした。 なんだろう? 過去の記憶の中の声―? 『逃げて 明路……』 「誰から?」 声に出し、過去の自分に問うてみた。 劉生がこちらを見ていた。
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