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「だからね?付き合っているんだしお互いのことを想い合っているからこそ、2人の付き合い方は2人で一緒に考えよう?」
「なんだよ、ヨシノチャン。急にお姉さんキャラになっちゃって。ズルイな」
さっきまで真剣な表情で聞いていてくれたはずの優太が急に茶化す。
「ぇええ!だって、ユウタとはちゃんと向き合って、この先もズット付き合っていきたいからっ」
「…わかってるよ、ヨシノチャン。」
佳乃の腰に回していた優太の手に力が加わり、抱きしめられる形になる。
「ゴメン。声聴くとダメなんだよ。
すっげー逢いたくなる。すぐにでも逢ってこうして抱きしめたくなる。
ダカラ電話は避けてた。ヨシノチャンがそんなにも不安に思っているなんて考えても見なかった」
「私も、言えなかったから…。私たちって似たもの同士?」
「不安も不満もすべて解消するとは言い切れないケド、出来る限り努力する。せっかくこうして手に入れたんだから」
そして佳乃の右手を取って、薬指のリングに口付けを落とす。
「このリングに誓って…
本当はこっちの手にリングはめて誓いたいぐらいなんだけど?」
優太はニヤリと笑って見せて佳乃の左手も取り薬指をもてあそぶ。
こうやって優太は何時もイツモ、佳乃の心をかき乱す。
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