六・其の二

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(=゚ω゚)ノ━・「スゥーッ……ふう……俺もそんな包丁初めて打ったよ」 (;゚ω゚)「……やっべえこれ。やっべえお伊予さん」 手前にある、呆れるほど太い、刃渡り凡そ七十センチの包丁を持ちあげる。 装飾に龍の彫り物までしてある。 (=゚ω゚)ノ━・「嘗て昔の阿呆な解体屋が鯨を捌くときに使われていた包丁、鯨包だ」 あまりの重さにびっくりする。 まるで鉄の塊を握っているようだった。 中華包丁――菜刀――の形状に近いくせに、厚みも重さもこちらの方が圧倒的に勝っている。 刃の部分なんてまさに鉈だ。 (=゚ω゚)ノ━・「んで、そっちの両刃造りの糞みたいに長いのが、鰹包丁だな」 形状は僕の持つ鮪引きに近いが、長さがこちらは約百五十センチはある。 おまけにしなりがいい。 しかも意外と重すぎない。 振ってみるとしっくりと手に馴染んだ。
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