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―１９４４年―
(ドオォン……)
建物の外から聞こえる爆発音が部屋を揺らす
堅牢な建物を揺らすのは敵軍の火砲によるもので、空軍の奮闘をして覆すのは難しくなっていた
「……もはやこれまでか」
そんな中、作戦本部にて一人の男性はそう言った
頑健かつ整った顔立ちに鈍いブロンドの髪
右目のみのとび色の鋭い目の印象的な男性は無念さを滲ませる将兵達に言った
「……全ての兵達を内地へ避難させろ、空軍の者も全てだ
我々はこの要塞を放棄する！」
「……はっ！」
実質的な敗北宣言だった
皆は上官である男性の指示に従い、無線で全ての兵に撤退の旨を告げる
「将は皆、原隊を指揮しつつ内地へ行き住民を避難させろ
誰一人此処に残ることは許さん」
そう言うと無線連絡の終了を待ち
男性は全ての将兵達をトラックや戦車へ押し込んだ
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