-10-(王道転校生)

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あ!俺の、チョコムースが… ――… 結局、二人にプリン以外全部下げられて 驟雨に新しくオーダーされてしまった。 目の前に入る緑の物体‥ 「あー… ちょっと用事が」 大嫌いな野菜を目にした俺が席を立とうとすると、五月雨が余計な一言。 「ハァーっ、久遠にチクるぞ?」 「……」 時雨は怖い。 特に食事に関しては小姑の如く煩い。 渋々席に座り直すけれど、グリンピースは本当に無理です!! おまけに人間界に来てから少食な俺はあまり食事は取らない。基本、デザートなら別腹なのか沢山入るけれど、それを知った時雨が片目を吊り上げて、 それではダメだと、食事に関しては煩くなった。 「……」 少し食べたみたけれど、 これ以上は胃が受け付けなくて、 ごちそうさま。 五月雨から呆れた目と驟雨から溜め息をもらった。そして、いよいよデザートのプリンを平らげ‥ 俺は最高に幸せだった。 ―― このときまでは。 突然起きた食堂のざわめきに罵倒の嵐… 誰か来たのかな?まぁ俺には関係ないなと席を立ったその瞬間、 『あーーーっっ!!!お前っっ!!朝に会ったヤツ!!』 喧しい声に、五月蝿いなと思いつつ出口へ向かおうとすると 『お前!!無視すんなよっ!』 腕を掴まれた。 え?俺? .
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