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あ!俺の、チョコムースが…
――… 結局、二人にプリン以外全部下げられて
驟雨に新しくオーダーされてしまった。
目の前に入る緑の物体‥
「あー… ちょっと用事が」
大嫌いな野菜を目にした俺が席を立とうとすると、五月雨が余計な一言。
「ハァーっ、久遠にチクるぞ?」
「……」
時雨は怖い。
特に食事に関しては小姑の如く煩い。
渋々席に座り直すけれど、グリンピースは本当に無理です!!
おまけに人間界に来てから少食な俺はあまり食事は取らない。基本、デザートなら別腹なのか沢山入るけれど、それを知った時雨が片目を吊り上げて、
それではダメだと、食事に関しては煩くなった。
「……」
少し食べたみたけれど、
これ以上は胃が受け付けなくて、
ごちそうさま。
五月雨から呆れた目と驟雨から溜め息をもらった。そして、いよいよデザートのプリンを平らげ‥
俺は最高に幸せだった。
―― このときまでは。
突然起きた食堂のざわめきに罵倒の嵐…
誰か来たのかな?まぁ俺には関係ないなと席を立ったその瞬間、
『あーーーっっ!!!お前っっ!!朝に会ったヤツ!!』
喧しい声に、五月蝿いなと思いつつ出口へ向かおうとすると
『お前!!無視すんなよっ!』
腕を掴まれた。
え?俺?
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