Please one more time.

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「はあ…」 またこんな時間だ。 「もしもし?起きてた?」 〈んー、寝てたー〉 「わー、ごめん。」 〈いつものことじゃん。いーよ。〉 優しくそう答えてくれる君を ほんとは今すぐにでも抱きしめたいのに。 〈どうしたの?〉 「え?うん。別に何にもないけど。声が聞きたくて」 〈ゆのやーーーあ〉 急に甘えた声を出してきた。 「え?なあに?」 〈ゆのや、好き〉 「え?聞こえないよ」 嘘嘘 〈アイシテル〉 「あはーはー!棒読みやめてよー!」 〈うるっさい!聞えてるくせにぃー〉 「うん。聞こえてる、僕も愛してるよ」 〈…〉 急に黙りこくった君。 「…」 〈…さっき嘘ついた。〉 「え?」 急に焦りを感じる。 〈さっき、ゆのが恋しくてほんとは泣いてたの。〉 「…うん。」 そんなの気づかないわけないじゃない。 〈ゆのの声が聞きたくて…ぅー、聞きたくてしょうがなかったの。〉 わあ…泣き出しちゃった、 どうしよ、どうしよ、 〈ゆの、好きだよ。迎えに来てよ〉 そんなこと出来たらすぐにしてるよ。 「会いにいくよ。待ってて。絶対行くから。今日じゃないかもしれない…それでも、迎えに行くから。」 〈うん、待ってる。愛してる。〉 「僕も。」 〈おやすみ、〉 「うん、おやすみ。」 泣いてる君を1人にするのなんてしたくないのに。
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