サバイバーたる者(※普通の方は真似しないでください)

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ベレッタにはそれぞれ15発+1発の弾丸が装填されている。予備のマガジンは左右合わせてたったの4本(60発)。左右のカーゴパンツのケツポケットに二本ずつ仕込んである。 「十分な力も付いた。そろそろ、この薄汚れた街の『掃除』をしないとな」 ニヤリと心底楽しそうに笑いながらフードを深々と被りただ、ひたすらにある場所に向かって歩き出す。拠点の廃屋を抜け、薄暗くなって宵闇へと空が染まってきた裏路地を抜け、大通りを少し過ぎた辺りの目的の建物の前へとたどり着く。目の前には如何にもな趣味が悪いドデカくて華美な洋館。その内部に行く者を選別するかのように悠然とそびえ立っているのは巨大な鉄格子のような正門。正門の前には黒いタキシードに身を包んだガラの悪い男が二人。右側が厳ついスキンヘッドの長身な男。左側はニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべている金の短髪なノッポのヒョロッとした男。構わずその門の前まで移動するが、 「止まれ、ここに何の用だ」 右側にいたスキンヘッドの男に手で動きを止められ、足を止め深く被ったフード越しに俺より背の高いソイツをジッと見つめる。 「ここはお前のような浮浪者が来て良い所じゃない。死にたくなければサッサと此処を去れ。今すぐにな。コレは警告だ。これを無視して入ろうとするなら俺はお前を遠慮無く撃つ」 タキシードの懐から取り出したベレッタの安全装置を外してこちらに狙いを定めたスキンヘッドの男に俺は、ニタリとフード越しにさも楽しそうに笑いかけた。 ああ、もう、おっ始めても良いんだな?と。 すかさずコートをはためかせながら二丁のベレッタを素早く両手でホルスターから抜き取り、間抜け面を晒すスキンヘッドの男の額を右のベレッタで撃ち抜いた。
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