パイナップル

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鐘がなった時、俺達はちゃんと訓練場にいた。 「ふぅ…間に合ったな。」 「だな…」 遅れてきた奴らが、テル先生の餌食になった。 「さて、今からは真面目にやれよ。死ぬぞ。」 急に鋭い目になったテル先生。いつもの緩んだ空気とは正反対の、ピリピリする殺気を放っている。 「…今日はまず人形に向かっての初期魔法を10発当ててこい。これは、早さと質を見る。人形は、魔力をちゃんと練らないと壊れないからな。始め。」 しっかりくぎを刺してから、テル先生は俺達を開放した。開放された俺達は、すぐさま1人一体用意されている人形へ走る。 「…ダークボール。」 初期魔法を、なるべく密度の高いきれいな球体にして発動する。それが人形へ当たると、急にボールが大きくなり、人形を飲み込んだ。この間たったの10秒。俺達魔術師は、とても短い時を長く使う。 …最初、この意味が分からなかった。でも、魔法は一瞬をいろいろな術式を組み立てることに使う。俺達は10秒に普通1分かけて行うことを凝縮しないと、死ぬ。それを知った時、俺は意味を理解した。 「テル先生。終わりました。」 俺は自分の持つ属性の初期魔法を全て打ち込み、10の人形をたおして戻った。順位は4位。俺の前に終わっていたのは、上からカイト、ガク、メイ。 「俺達の中で1番がカイトとか…意外だ。ガクだと思ってた。」 「ひでぇ!これでもコントロール練習は毎日欠かさないんだからな!」 「そのせいで勉強がおろそかだがな。」 ガクがとどめを刺した。 「ガク…お前もひでぇ…」 カイトがorzで地面にのの字書き始めた。
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