第五話 『金と絆』

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僕が待ちに出ると賑やかな光景が広がっていた。 きちんと石畳が敷かれ白い煉瓦造りの建物が均等に並んでいる。 綺麗というよりはこうなるように、造られた街の様に思う。 異様な雰囲気もあるが、街の人は楽しそうに過ごしているようだ。 気持ち悪い光景だなぁ。 さて、何をしようにもお金が大事だよね。お金って金品替えればいいや。 街の人に換金所を聞き『MMM』という、換金所がいいらしいのでそこに決めた。 白い煉瓦造りの二階建ての建物に『MMM』と看板を見つけた。 木製のドアを開けると雑貨の並んだ棚が並べられ、図書館のような配置になっていた。商品棚の並べられている棚の奥に店主がいる。 店主は白髪の老人だが容姿は、かなり厳つく見える。 「あのー、換金して欲しい品があるんだけど、換金できる?」 僕は懐から金の腕輪を、出し店主に手渡す。 「はいはい、指輪ですね。金にサファイアですか、これは人気があるので八十M(マネー)になりますが、物品交換でなく全てお金にしますか?」 「うん、そうしてよ。何度も換金所に行くの、めんどくさいんだ」 僕はお金を受け取ると、もう一つ換金のために店主の銀色の腕輪を渡すと、鋭い目つきで品定めする。
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