生誕

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「あーだっっっりぃぃぃー」 俺の名は音無遙。 次の授業は体育。しかもマラソン。 元々体育は大嫌いなのに、マラソン。 走るのが苦手なのにマラソン。 …なんて文句つけているうちにマラソンはスタートした。 「あのハゲ絶対ぶっ飛ばす。」 なんてブツブツ言いながら走る。ひたすら走る。 走る、走る、走る、はし……うっ!? ヤバい…足つった… せ…先生に言わないと… 「せ…先生…足が…」 なんとか伝えられた… 『はいはい。分かったから続けて走れよー。』 ………はっ!? 「いやいや、ほんとに足つって…」 『あー分かった分かった。じゃ、続き走ろうかー。』 ぐ…このハゲ… ……そうだよ…誰も…どうせ誰も…俺を分かっちゃくれない… そう…誰も… …その後、俺はそこからの記憶が無いまま保健室にいた…
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