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不老不死を求めるのは絶対的な権力を手に入れた王や皇帝だという。
私はそんな権力などなく、少尉と言うちっぽけな位を持った兵士の一人だったのに
なぜか不老不死を望んでしまった。
もう、どのくらい前のことかわからないが、それ程昔に歴史に残っている程の大きな戦があった。
私はそれに参加した。
ほとんど負け戦に等しく、小さな隊はどんどん敗走をした。
私の率いた隊も敗走の開始を決定した。
だが、運悪くこの戦を起こした張本人に追撃され部下達の命が落とされていく。
私にはそれが耐え難くなり隣に来た張本人に勢いだけで剣を振った。
すると見事に敵将の首が飛び国は勝利を収めた。
勝利を導いた私は王に呼ばれ「お前の望む物をやろう」と言われ
「私は『不老不死』になれる草があると聞いたことがあります。ですから私は『不老不死』を望みます」
今思えば随分と愚かな事を望んだと思う。
王は頷き、魔女に私の髪の一部を三つ編みにしながらシロツメクサの花と葉を編み込ませていった。
どうやらただのシロツメクサでは無かったようだが…
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