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坂道を下る車輪みたいだ
本当はもう疲れてた
止まりたい 止まれない
猫を撥ねた
小さいものを虐める性
僕だっていつか 君に
あぁもう
昨日と同じ道を
何度踏めばいいのだろう
あの水溜まりも あの電柱も
同じ場所で 同じように
僕の道を塞ぐばかり
僕の邪魔をしないで
坂道を下る車輪みたいに
ずっとがむしゃらだった
本当に見たいものが 見えない
砂に弄ばれた
倒れても止まれない性
擦りむいても まだ
あぁもう
昨日と同じ景色も
本当は違うってわかってた
あの夕焼けも あの赤い屋根も
同じ場所で 同じように
僕を手招きする
僕を受け止めてくれるの
終着駅があるように
この坂道にも終わりが来るのか
そんなことも考えた
坂道を下る車輪みたいだ
ずっと前を見てなきゃ
撥ねられるのは 自分自身
猫は避けた
痛みや悲しみから逃げる性
僕はただ 見送った
昨日と同じ道を
何度踏んだとしても
あの水溜まりも あの電柱も
そのままで そのままに
僕の道を塞いでしまう
でも忘れたくなかった
行き止まり
ひびの入ったコンクリートと
其処に咲く花
坂道を下る車輪みたいだ
君とはずっと 違う道をゆく
横ではいつも 君が笑ってた
.
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