任務

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「おいコラッ! 何考えてんだよ!」 「い、いやぁ……昨日はちょーっと寝付けなくってさ。そ、それに、ホラ! クエスト達成したよ。凄いでしょ?」 「それがどうしたんだ! それでお前にもしもの事があったらどうするんだ」 「ご、ごめん……」 柄にもなく声を荒げつつ、俺がそう叱り付けると、彼女はしおらしく俯いてしまった。 「まぁまぁ、フウも反省してるみたいだしさ。その辺で許してあげたら?」 直後に背後から声が掛かった。 振り返ってみると、山小屋の入り口の扉に背をあずけ、腕組みをする我らがパーティーリーダー、魔術師(ウィザード)の優等生ことリクの姿があった。 リクは全身をすっぽりと覆う灰色のローブから顔だけを出して、いつもの優男スマイルで笑いながら言葉を続けた。 「それに、フウのおかげでクエストも楽に終わったしさ。あぁ、そうだ」 リクはわざとらしく何かを思いついたような顔を浮かべると、パーティーメンバー全員に一つの提案をした。 「そうだ、帰ったらみんなで何か食べにいかないか?」 ピクッ 食事の話題が出た瞬間、フウの身体が微かに動いた気がした。
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