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「でも、あんなイケメン山本は興味ないのか? イケメンハンターなんだろ?」
自分でイケメンハンターとか言ってるのもどうかと思うけど、それなら狙ったって可笑しくないだろ。
「ん~、なんか吉岡さんと茜って何か起きそうな気がするのよね。女の感? それに今、私専務狙いだから」
「専務?」
入社式でチラッと見ただけでよくわからないけど、まだ若そうでこれまた仕事が出来そうな人だった気がする。
「二兎を追う者は一兎をも得ずって言うし。あちこち手を出したら失敗するのよ。それにステータスの高いイケメンから狙うのは常識でしょ」
恐れ入った。
やっぱり山本には一生敵わない気がする。
狙われた専務に同情さえ覚える。
カレーをすっかりたいらげた山本が、お化粧直してくると言ってそそくさとトレーを持って行ってしまった。
何か起きそうな気がするって何だよ! て、ちょっと怖くて聞けなかった。
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