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俺に抱き着いた。しがみついた美羽は酷く弱かった。
「…私を、女の子として見てよ。…まだ高校生だし、お兄ちゃんにとっては子供かもしれないけど…胸だってあるし、抱かれたって大丈夫な体してるよ。」
俺は、ずっと…
出会った時から、美羽が妹になった時から、ずっとこうなることを求めて、怖れていた。
美羽も同じだったんだ。
「…それなら、両想いだな。」
美羽が壊れないように、けれども強く美羽に腕を回した。
「…お兄ちゃんが家を出る時。私も連れてって。」
「美羽が大人になったなら。それまでは、家に一緒にいよう。」
「…うん。絶対だよ。」
この日、美羽を抱くことはなく。
ただ二人、疲れたためか、同じベッドで眠った。
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