野獣と秘密と恋。

２

本社に移動になった時も、我儘言って小学校に入学するまではおばあちゃんちにいた。

２人とも私のことはすごく可愛がってくれたから。

だから、小学校に上がるのをきっかけにお母さん達のいる都会に引っ越した時は悲しくて仕方なかった。

小、中、高校と大変だったなぁ。

この外見のおかげで先輩からは目をつけられるし、寄ってくるのは見た目が全ての軽いナンパ男と、私を餌に男を釣るうわべだけの女友達。

私はあの人達の欲求を満たすだけの道具でしかなかった。

だけど人付き合いの苦手な私には、そんな薄っぺらい繋がりがちょうど良かったのかもしれない。

心の底から信頼できる友達がいなかったのは寂しいけど。

自業自得だからしょうがないね。

それでも、このままじゃいけないと思った。

だから高校を卒業したら大学に行くと決めた。今までの私を一掃したかった。

変わりたい。

って、思った。