第四層 ギルド・スキュア

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 俺は、この第四層“ギルド・スキュア”に来て数日が経った。長い間ラビリンスにいて、腹が減っていたところをマックスコーヒー大好きなサチに助けてもらってここで働いている、というわけだ。 「モノローグを一行でまとめてくれてどーも」  ぼーっとカウンターに座っていると、サチとアスナが仲良く皿を片付けてきた。まったく、女子が仲良くなるのは本当に速い。 「いやあ、すごい繁盛っぷりだな。おい、ココ! 注文聞いてこいよ!」  裏ではフライパンを振り回す大地がいた。大地は昔料理人だったらしく、こういうものはお手の物だという。俺にはなんの取り柄もなく辛いのに。 「とりあえず全員分聞いたよ? 山菜ラーメン3人前が4番テーブル、チャーハン大盛りと味噌汁麺が7番テーブル、エーテル4人前が11番テーブル……」 「一個おかしいのが混じってないか?」 「何言ってるの! 味噌汁麺は我が食堂ナンバーワンメニュー! 豆腐と味噌のこってりさと特製細麺のコラボレーション!! まさに究極の麺、よ!」
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