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食堂に入るとほとんど人はいなかった。
夕食にしてはまだ早い時間だからかもしれない。
広い食堂を見渡し、適当に空いている席に座る。
俺の向かい側の席に座った風紀さんがカードキーを出しながら言った。
「奢るよ。何食べたい?」
「え?いや、そんな…!」
「いいからいいから(ニコッ)」
有無を言わせないような少し強い口調に丸め込まれ、素直に奢ってもらうことにした。
「えーっと、じゃあ…オムライスで!」
「わかった」と言ってメニューボードを操作し始める。
奏汰がいつも美味しそうにオムライス食べるから、食べてみたかったんだよね。
注文してしばらくすると、湯気を立てながらオムライスが運ばれて来た。
スプーンでひと口すくい、口へと運ぶ。
「パクッ……んまぁーい!!!」
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