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「ふぁー………」
夏海は大きなアクビをし玄関から外へ出た
そして家の鍵をかけ時計を確認する
「もう1800か~…寝すぎたかな?」
夏海がそう呟き外のジメッとした空気を感じながら階段に足を運ぶ
夏海のボロマンションはエレベーターは無く螺旋階段が夏海の部屋から見て左に一つ
右に普通の階段が一つあった
夏海の部屋は301号室、三階だった
「アキちゃんと約束したのは1830………ちょっと早くつきそうね…」
夏海が顎に指を当て、玄関前でそう考えていると自分の部屋のお隣
302号室の扉が開いた
「………………ん?」
ガチャンと言うドアノブを回す音がした
夏海はその扉を直視する
すると302号室から黒いごみ袋を持った男性が現れた
年は自分と近い……と思う
夏海がその姿をまじまじと見ていると男は夏海に気づき喋りかけてきた
「あれ?もしかしてお隣さんですか?」
「は、はい!、今日からここに住むことになった不知火 夏海です」
男は夏海の表札を見る
「不知火さんか~、っまこれからよろしくね!
解らない事や何か起こったら何でも聞いてね」
男はそう言うとニコッと笑い螺旋階段へ歩いて行った
「お隣さんがあの人か……結構イケメンね、名前は…」
夏海は男が出てきた部屋の表札を見る
「五十嵐 翔太(いがらし しょうた)さんか~
雰囲気も好い人そうね」
夏海はそう言うと右に進み普通の階段へ向かった
「解らない事や何か起こったら何でも聞いてねか~♪
こりゃ一人暮らし初日からいい出だしだね~」
夏海は完全に浮かれていた
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