逢魔が時に逢いまして候

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長竹さん…(宮守と言うらしい)も交えての晩ごはん。今日はまっちゃんお手製のキムチ鍋。ピリ辛スープとご飯がめちゃめちゃ合う。 「ところで宮守、お前は何しに来たんだ」 河原の頬に付いた米粒を取っていたゼン兄がふと聞いた。 「ん……今日は彼方から河井荘に陰陽師が来たって聞いたから、どんなやつかなーって」 鍋の中を覗き込みながら宮守さんがそう言った。それを聞いてまたもやゼン兄が 「その陰陽師はお前を連れてきてくれた鈴菜だが…気が付いていたか?」 「え!?この子!?猫の臭いしかしないからてっきり積と……違うの!?」 「まぁ…彼方とは同じ部屋だし……うん………」 今更すぎるよ…宮守さん。 「あー…でもさ、良い子で良かった。な?ヘイ」 聞いたことの無い名前に宮守さんを見ると黒い何かがそこにいた。 「まっちゃん…あれ、何なの?」 「鈴菜は初めて見るんだよね、あれは黒影。呼びにくいから、黒をとってヘイ。宮守の……何だろうね。まぁ、害は無いから」 確かに害のなさそうな黒い何かの姿を見ながらこの世にはまだまだ知らない妖怪が多いものだと痛感したり。image=462481215.jpg
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