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刺客が書いた名前を見て、ラナは頷いた。
「サヤ……ですか」
「……っ!!」
サヤは驚いてラナを見た。サヤが書いたのは、別の名であり、ましてや、名を名乗ったことはなかった。
「はは、『読心術』ですよ。少しながら心を読ませて頂きました」
「そうか……」
サヤはつぶやくと、料理を食べ始めた。
野菜と穀類がみごとにマッチし、まろやかな風味をだしていた。
「どうです?私が作ったんです。っていっても、これしか知らないだけですが……」
「美味しい……」
サヤはすでに食べ終えていた。
「よかったら、傷が癒えるまでいてください」
ラナはそういうと部屋から出ていった。
サヤはまた外を見つめ、何かを考え始めた。
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