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はっきり言えば思った以上に痛くはなかった。ジーンてしたが、想像よりは格段に大丈夫で、むしろ転入生に殴られた方が痛かった
竜胆になぜに右耳だけしかしないのか聞くと、
「男は左、女は右。愛する女を“己の勇気と誇りを掛けて守る”という誓いが、左のピアスには込められ、対になった右のピアスを女に贈る事でその想いを告げたそうだ。受け取った女は、愛する男の“その想いに答える”というのをこめ、男と密接する右に着け、告げられた想いに答えたらしい。だからお前が俺の左を開けろ」
長ったらしい答え。しかも、俺を女にするなよ
その後に、「男が右耳だけしてたらゲイの証らしいけどな。外国でのことらしいが」と呟いた竜胆を見てもう開けたくなかったが左耳にも開けてもらう。だってここはゲイやバイの巣だぞ、絶対にそれが適用されそうだ。むしろ片耳ピアスかなりいた気がする
不満そうな竜胆は無視した。というかピアッサーが沢山あったのにはびびった。一番安全なもので高いものらしい。全てあのチャラ男のらしいが、うば……貰ったそうだ。思い出せばめっちゃピアスしてた気もする
その後、嫌々ながらも竜胆の(両耳)ピアスを開けさせられ。もちろん思いっきりやりました。中途半端が一番いけないから
しかし、竜胆の耳を傷物にしてしまった。俺の耳も傷物にされたし、この責任はどうとってもらおう。やっぱなしの方向で、絶対に喜ぶと俺が開けたファーストピアスを鏡で嬉しそうに眺める竜胆に思った
ひとしきり眺めた竜胆は俺に紙束を渡してくる。<ピアスを開けた後のしおり>と書かれており洗浄の仕方、対処法など様々なことが書いてあった。やはりチャラ男が作ったものであり、不良どものために作ったそうだ
ファーストピアスは3ヶ月は外すなと念を圧され、その間にセカンドピアスで俺の証だと分かるもの見つけると言っていた
もちろん言いつけは守る。変なことになってしまったら嫌だし竜胆に逆らうとろくなことがないと思っているからだ
よし、これで帰れるといきまいていた俺であるが忘れていた
竜胆がとりあえず開けろと言っていたのを
とりあえずということはこれだけではけしてないのだと言う事を忘れていたのだ
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