第四章:エンディコットの鐘

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ガンが猫魔族メイドのペロと、今日もお掃除をしている。 「∑∑ド迫力っ!!!」 ガンが、驚愕の雄叫びをあげた。 今日は、城の塔をお掃除する日。 その塔の最大の特徴は、最上階に設置された“エンディコットの鐘”。 塔の最上部には巨大な空間になっていて、そこに人間社会で教会で結婚した時などに鳴らされるような鐘が、なんと108個も取り付けられている。 巨大な物はガンが両手を広げたよりも大きい。 何種類もの鐘が有るが、同じ音を連続して出せるように、同じ型の鐘がそれぞれの音階に何個か設置されている。 一つ一つの鐘は上部を棒で固定されていて、それを回す事で鐘を揺らして鳴らす。 その鐘を鳴らす棒からはコードが伸ばされていて、すぐ下の階に設置されているある装置に繋がっている。 「なんだ…?コレ…」 ガンが見慣れないその装置を興味深そうに眺めていると、ペロが教えてくれる。 「これで操作して、鐘を鳴らすのよ? 鐘のすぐ近くだと、大きな音で耳が痛くなっちゃうから、ここで演奏するの。 ちょうど良い大きさの音で聞こえるように、工夫されてるのよ?」 操作して鐘を鳴らして演奏するというその装置は、一見すると大きめの水槽のようだ。 その中に、円筒状の金属が横に設置されている。 「これでか…?」 「うん。 よく見てみて? 筒の下。 いくつも爪が並んでるでしょ?」 「ああ…」 「筒に突起ができて回ったら…、この爪を弾くわよね? オルゴールみたいに」 「……でも、筒に突起なんてねーぞ? ツルンとしたただの金属の筒じゃねーか…」 「この筒は、エンディコットの鐘の基盤なの。 この基盤に、エンディコットの家督者が魔力を注ぎ込むと、筒に突起を思う通りに出せて、回せるのよ? そうすると、あのエンディコットの鐘が鳴り出すの☆」 「うっはぁー…。(汗) すげー大掛かりなオルゴールだな…?(汗)」
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