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コーヒーを配り終えた彼女が、再び俺の傍に来る。
追っ払っても、追っ払っても、擦り寄って来る野良猫みたいだ。
「あの…次は何をしたらいいですか?」
「次?」
俺は思わず彼女を睨む。一歩後退りをした彼女。そんな怯えた目をするな。誰も捕って喰ったりはしない。
そんなにビクビクされたら、俺が虐めているみたいだろ。
「そこにある書類、クライアントに郵送するヤツだから。住所ラベルを封筒に貼って、封筒に入れて。ちゃんと確認しろよ。大事な書類だからな」
「はい」
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