53599人が本棚に入れています
本棚に追加
/2888ページ
side コホルト軍諜報シバルータ
地元住人の格好をして、薪や馬の餌である牧草など様々なものを売る地元住人の振りをしてシィル王国軍の陣地に近づく。
簡易的に作られた門に到着する。
「む、何者だ!」
一人の兵が槍を向けてくる。
「へぇ、私めは近くに住んでいる者でして戦いがある度に色々なものを売っているんでさぁ~」
「ほう、何がある?」
お、食いついてきた。
「薪に牧草、地元の食べ物などがあります」
「ふむ、薬とかはないのか?」
薬?
「ああ、実はなんか風土病みたいのが蔓延してな。しかし、シィル王国から持ってきたのが効き目がないんだ」
おい、と近くにいた兵士が注意する。
「おまえ!このことは他言無用だぞ!」
「へ、へぇ。それはもちろん」
自分で言っておいてか?
門からさっさと去る。
くくく、これはボッカイ様に報告せねば。
最初のコメントを投稿しよう!