爆炎のどっちボール(厨ニ病発病

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「あのなぁ………えーっと…君さ、チームワークって知ってる?仲間と力を合わせることの大切さとかさ…学校は、自分勝手なことばかりしちゃダメなんだよ。クラスの力を合わせてだね…」 「ごめん俺難しい話わかんない!!」 「…………。」 ヒイちゃんが『俺無理だわこれ生理的に』といった目でこちらを見てくる。 諦めるの早すぎだろ。 俺は、ため息をつき転校生に向き直る。 「……お好きにどうぞー。」 「わかった!!!」 転校生は嬉しそうに叫ぶと、スキップしながら教室を出ていった。 「沙伊、いいのか?」 「いいもなにも…こうでもしないと納得しないでしょー。好きにさせときゃいーのいーの。」 「…まぁ、確かにだな。」 「それにさぁ、よく考えたらクラスの皆が協力的だとは限らないからね。」 なにせ俺嫌われキャラだしなぁ、という言葉は飲み込む。 それは自分が悪いしな。 それに、他のクラスにそそのかされて俺を貶めようとする奴もいるかもしれないし。 「…まぁ、それはお前の自業自得だろ。」 「ヒイちゃんはっきり言うねーww」 傷つくよ! なんて笑っていたら、テレビの音声が耳に入ってきた。 『うわぁっ!!』 平均の男子高校生にしては高めな悲鳴が響く。 テレビの方を見ると、鏑木くんが転けていた。 「え、ちょ、大丈夫かな!?」
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