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「だから、俺達去年は後夜祭には出てないんだ。俺達がいるだけで、結構な騒ぎになっちゃうから面倒くさいしね。」
拓が眉を下げて言う。
『えっ、じゃあ今年も…』
“出ないの?”寂しく思ってそう聞こうとしたら、その前に今まで黙っていた蓮が口を開いた。
「お前は後夜祭も楽しみにしてんだろ?」
『……う、うん。花火とかもやるって聞いたし、楽しそうだなって思ってた。』
私の答えに蓮はフッと顔を緩める。
「なら、俺達が出ないわけにいかねぇだろ。」
『…!、ありがとう。』
蓮の言葉に胸がポカポカと温かくなる。自然と顔が綻んだ。
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