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事態をややこしくしたのは未倉くんだが、そういった生徒に救いの手を差し出すのも私の役目である。
縁と桜には申し訳ないが、これも人助けだと思って我慢してほしい。
「その勤勉な態度に敬意を表して、私の会議室」
「あー、わかったよ!階段の踊り場で勉強してくるわ、こんちくしょう!」
言うなり、テキストを抱えて未倉くんはどこかに行ってしまった。
「おい、ミス・パーフェクト……いつまでいるんだよ?そんなにダウトに混ざりたいのかよ?」
「お気遣いありがとう、京也くん」
何はともあれ、自己解決(?)によって喧騒は去って行った。
昼ご飯も途中だし、三人組の側にはあまり居たくない。
「騒ぎだけは起こさないでね」
そう言い捨てて、私は教室を去った。
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