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月の紅い夜…
男が一人、廃墟のビルの一室に立っていた
男
「…来たか」
男が振り返るとそこには、ふらふらとゆっくり歩いてくる人達がいた
人…と言っていいのだろうか
ある者は片腕が無い
ある者は腹の半分が無かった
男
「おーおー大量だな。¨グール¨どもめ、ゴキブリみたいに増えやがって…」
男が指を鳴らしながら近寄る
その手には黒い手袋を付けていた
その手袋には紅い十字架が描かれている
グール
「あ゛あ゛あ゛あ゛…」
男
「ふっ!!」
男がグールの頭を殴りつけた
殴られたグールは頭が吹き飛び、倒れると粉になって消える
男
「相変わらず脆いな…ま、すぐ終わって良いけどな」
男は手首を回しながら言った
男
「さてさて…終わらせますか」
男がグールの群れに飛び込んだ
数分後…
男
「ほい…しゅーりょー」
男が部屋の真ん中に立っていた
周りには粉が舞っている
男は手袋を外し、携帯電話を取り出し電話をかけた
男
「もしもーし、終わりましたよー入金頼んだよー」
電話の相手
「はい確認しましたわ。相変わらず早いですわね」
どうやら電話の相手は女性のようだ
口調はかなり上品だ
男
「今回はまた話より多かったからボーナス頼むぜ」
電話の相手
「ちゃっかりしてますわね…蓮(れん)…まぁよろしいですわ。倍にしておきます」
蓮
「はいまいどー。じゃぁな」
蓮は電話を切ると廃墟を出て行った
蓮
「腹減ったなぁ…」
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