プロローグ

8/8
21人が本棚に入れています
本棚に追加
/147ページ
願いが叶う……? まず、有り得ない話だ。 普段なら間違いなく信じない。 しかし、天から弾けるように降ってきた勾玉 そして大きな音が立ったにも関わらず誰も家から出て来ないという不自然さ 今回ばかりは有り得ないとは思い切れない。 俺はとりあえず勾玉をポケットにしまい、家に帰ることにした。 そこである事に気づく。 弾けたはずの虹が何も無かったように再び現れている。 それだけでない。 さっきまであったはずのクレーターが跡形も無く消えているのだ。 ポケットの中を確認するが、勾玉は存在する。 しかし、忽然と消えたその証拠の数々 疑わずにはいられない。 俺は自転車に乗りながら適当な友人に電話をかけた。 10秒とかからず相手は電話に出る。 俺はいきなり本題に入った。 「なぁ、今不思議な事起きなかったか?」 たとえ室内にいても気付くほど輝いてたのだ。 この市内にいる限り、絶対気付く。 しかし―― 「はぁ? 何もねぇよ」 返事は呆気ない物だった。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!