不安と哀しみ

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めっちゃ嬉しそうに笑った後 俺の頬に そっと指すべらせて微笑むから、思わず俯いて 顔隠してまう。 (あの時、俺が見た嬉しそうな顔と赤い耳は 俺との事を言われたからやったのか?) 少し離した躰 引き寄せられて 「それ見て妬いたんか?」 耳許で柔らかい声で問う奴の首に腕回して抱きついて 「……妬いた、とは少し ちゃう…哀しかったんや」 答える俺の声は微かに震えた。 「哀しい?」 不思議そうに問い返す けど、俺は答えて ええんかな? 俺が思った事を素直に伝えても ええのか?
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