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「なるほどねぇぃ。
グーモッタは、もともと大人しい生き物だからねぇぃ。
身を守るのに特化した竜種とはいえ、そりゃねぇぃ。
四面楚歌状態だと精神的に辛かろうねぇぃ」
ハゲルが、困ったように告げる。
「まぁ、そう言うことなら、納得さね。
いくら鉄壁な防御を誇っても、常に大量の獣に囲まれたら…
アタイでも、参っちまうよ」
ロゼッタが、嫌そうに告げる。
そんなことを話していると、何かが入り口のほうから入って来た。
ダリルではない。
遥かに背が低い生き物だ。
何かを引き摺っている。
道は1本道で、脇道はない筈だ。
だから、ダリルしかありえないのだが…
3人に緊張が走る。
得体の知れない生き物。
そう思って身構えていると…
ウォルヴであった。
「なぁ~んだぁ。
アンタかい。
脅かすんじゃないよ」
ロゼッタが溜息を吐いて告げる。
【クゥ~】
移動して来ただけなのに苦情を言われて戸惑っているようだ。
「いや、ちょいと待ちねぇぃ。
ウォルヴはよぉぃ、何かを運んでんぜぇぃ」
ハゲルが告げると…
【ワウ!】
ウォルヴは、嬉しそうに吠えるのであった。
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