ハント5

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よく見るとウォルヴは、ダリルが倒した獲物を引き摺って来ていた。 無論、ウォルヴが単独で行なったことではないであろう。 ロープを身に引っ掛け、荷を運んでいるようだ。 獲物は荒く解体され、皮を下にして繋がれている。 それを引き摺って来たようである。 結構な量だが、雷獣のウォルヴだからこそ、可能なのだろう。 しかし、簡単にしか行なってないということは… 「ふぅ。  こいつぁ、アタイらにも手伝えってこったねぇ」 ロゼッタが告げると… トゥースが薪束を引き摺って現れるのだった。 明かり用でもあるのだろう。 だが、それよりも、燻製用の薪の用だ。 乾いた薪も存在するが、生木も含まれている。 生木を燃やしたら、大量の煙が発生する。 通常、洞窟内では使用することはない。 洞窟内に煙が蔓延してしまうからだ。 だが、ココにはカリンがいる。 彼女が放術で風を操れば、煙だけを一箇所に集めることは可能である。 それを見越しての行動であろう。 「ダリル兄ィ、酷いや。  オイラ、もうちょっとタファーといたかったのにぃ」 プックリと頬を膨らませて告げるカリン。 一方、ウォルヴとトゥースは、荷物をハゲル達が受け取ると引き返す。 2匹はダリルの命令には忠実だ。 だが、基本、ダリルから離れようとはしない。 常に近くに陣取っているのだった。 そういう意味では、ヴォルとバルは、カリンにビッタリであるが… 2匹が去ると、3人は解体作業に入るのであった。
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