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南国の軍はライの軍と共に海路を進んでいたムエルの軍と合流した。ライの兄レイもモタとリザの見た目の幼さに驚いていたが、モタとリザにとってはすでに慣れたことである。
モタは、悪魔皇帝の居城に進軍する前に兵に休養をとらせることをリザに進言した。
それはモタにしても策を練る時間が欲しかったからだが、連戦続きの軍にはありがたい話だった。
モタは皆が気ままに過ごしている昼にきんとんに乗って、チーヌとトトがドグを打ち破った海の上を探索していた。
ドグの生死は千里眼を使っても分からなかったが、重症を負ったのは確かだろう。
その証拠を海に見つけたとき、モタは一人でにんまりと笑った。
チーヌとトトは間違いなく成長している証なのだから。
それを手に取り、同盟軍が駐屯している浜辺に帰るとモタはすぐにライの姿を探した。
ライは、ナキューやアランと仲良く話し込んでいた。
「ライ」
モタが呼ぶとライは振り返る。
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