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「―――すまないが皇十威という人物はいないだろうか?」
『はい?』
突然、知らない美少女が生徒会室に訪ねてきた。
そして、その彼女の問いかけに俺達は気の抜けた返事を返すしかできなかった。
ここで美少女マスターであるこの俺、杉崎鍵が容姿について説明したいと思う。
背丈は深夏ぐらいで髪型はポニーテール。何かスポーツをやっているのか無駄な筋肉はなくとても引き締まっている。スタイル抜群ってヤツだ。雰囲気的には可愛いというよりも綺麗、4:6の割合だ。しかも、何故かスカートではなくズボンをはいているところが堪らなく良い!!!!
―――と、まだまだ説明出来るがここで割愛させてもらう。……別にこんな美少女から名指しで呼ばれた十威に嫉妬しているとかそういうのじゃないからなッ!!文字数の関係だからなッ!!
「えっと……あなた、名前は?」
唖然としていた知弦さんが代表してその美少女に問いかける。
すると彼女は、「ああ、名乗ってないとは失敬だったな」と頭を下げ、自己紹介を始めた。
「転校してきました、美妃(みき)と申します」
「転校? 私、そんなこと聞いてないよ」
確かにそんな話は聞いていなかったから会長がそんなことをいうのは無理もないだろう。
訝しがっている全員の心境を察したのか美妃さんが口を開いた。
「1週間後だからまだ聞いていないのは無理もない」
そこで俺は美妃さんが未だに立っていたことに気づき、慌てて十威の席に座らせた。美少女を立たせるのは杉崎鍵のポリシーに反するからな!
そして、座らせると同時に俺は美妃さんに問いかけた。
「ところで、十威に――――」
「「十威(とー君)に何の用だ(かしら)?」」
物凄いオーラだった。こんな美少女が十威に用があるという事実に我慢仕切れなくなったみたいだ。俺の問い掛けを遮るぐらいに。
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