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茸騒ぎの翌日。
早朝に目覚めた俺は、家の裏手にある巨大な鉱石の塊を眺めていた。
「さて。どうしたもんか」
加工するにしても、さすがに素手では無理だろう。
ここはやはりポチに頼むしかあるまい。
『何してるニャ?』
うつらうつらとしながら、ポチがのそのそとこちらへ歩いてきた。
「ああ、ポチさ。ちょっとこの岩をこういう形に……」
『ニャ? 何かくれるのかニャ?』
「俺の愛をやろう」
『モリトを削り取るのニャ。分かったニャ』
「村で鰹節買ってきます……」
『交渉成立だニャ!!』
半ば脅しめいた交渉の後、ポチは魔力を駆使し、魔法で鉱石を削り始める。
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