その名も『OK牧場』

2/32
13898人が本棚に入れています
本棚に追加
/275ページ
 茸騒ぎの翌日。 早朝に目覚めた俺は、家の裏手にある巨大な鉱石の塊を眺めていた。 「さて。どうしたもんか」  加工するにしても、さすがに素手では無理だろう。 ここはやはりポチに頼むしかあるまい。 『何してるニャ?』  うつらうつらとしながら、ポチがのそのそとこちらへ歩いてきた。 「ああ、ポチさ。ちょっとこの岩をこういう形に……」 『ニャ? 何かくれるのかニャ?』 「俺の愛をやろう」 『モリトを削り取るのニャ。分かったニャ』 「村で鰹節買ってきます……」 『交渉成立だニャ!!』  半ば脅しめいた交渉の後、ポチは魔力を駆使し、魔法で鉱石を削り始める。
/275ページ

最初のコメントを投稿しよう!