五、強者達の宴

14/16
31人が本棚に入れています
本棚に追加
/99ページ
宴も終わり、私達は城の一室を貸してもらう。 孫堅殿は「大勢の軍が世話になるのは忍びない」と言って許昌を後にした。 周瑜殿が孫策殿をおぶっている姿に少し笑えたが。 劉備「私達もお暇すればよかった?」 関羽「しかし、翼徳がこれでは…我らも動けませぬからな」 翼徳は完全に酔い潰れて寝てしまった。 孫堅殿と違い私達は人数が少ない。なので翼徳を連れるには危険が高かった。 劉備「雲長、お前も横になったらどう?」 関羽「拙者はまだ…。それより兄者こそ横になられた方がよろしいのでは?」 劉備「…私は…寝つけなくてな」 他軍の城にいることに気を張りすぎているだけだと思うが、眠気が全くない。 関羽「兄者、あまり気を張りつめぬよう…」 雲長は私の何かを察していたのか、優しく肩に手を置いてそう言った。 劉備「……そう…ね。私は大丈夫」 雲長はニコリと笑い、私に毛布をかけてくれた。 弟の優しさが…心に滲みる…
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!