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宴も終わり、私達は城の一室を貸してもらう。
孫堅殿は「大勢の軍が世話になるのは忍びない」と言って許昌を後にした。
周瑜殿が孫策殿をおぶっている姿に少し笑えたが。
劉備「私達もお暇すればよかった?」
関羽「しかし、翼徳がこれでは…我らも動けませぬからな」
翼徳は完全に酔い潰れて寝てしまった。
孫堅殿と違い私達は人数が少ない。なので翼徳を連れるには危険が高かった。
劉備「雲長、お前も横になったらどう?」
関羽「拙者はまだ…。それより兄者こそ横になられた方がよろしいのでは?」
劉備「…私は…寝つけなくてな」
他軍の城にいることに気を張りすぎているだけだと思うが、眠気が全くない。
関羽「兄者、あまり気を張りつめぬよう…」
雲長は私の何かを察していたのか、優しく肩に手を置いてそう言った。
劉備「……そう…ね。私は大丈夫」
雲長はニコリと笑い、私に毛布をかけてくれた。
弟の優しさが…心に滲みる…
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