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次第とうとうとし始めた頃、何かが聞こえた。
劉備(何の音…?)
私はすでに眠っている雲長を起こさないように、そっと部屋を出た。
けど勝手に出歩くのはよくないか…?
少し歩いた後、私は引き返そうと後ろへ向くと…
曹操「劉備、このような夜更けに何をしておる?」
曹操殿に見つかり、足を止める。
まずい…勘違いでもされたら…
劉備「曹操殿…いや、何やら物音が聞こえて。すまぬ、勝手に出歩いて誤解されるとは分かっていたのだが…」
曹操「誤解?……そうか、お主は我が軍の者ではないからな。だが今のお主を見て闇討ちなどとは思えぬな」
劉備「何故です?」
曹操「武器を持っていないからだ。仮に隠していたとしても、討ち取るまでには至るまい。闇討ちがそれで成功しても、自分が討ち取られることが解らん程愚か者ではなかろう?」
私の今の姿を見て、曹操殿は誤解することなく普通に話しているようだ。
武器は隠して持っている。
しかしこれは護身用で、確かに闇討ちするには準備が足らなすぎる。
闇討ちなど考えてすらいなかったが…
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