第1章

2/26
14人が本棚に入れています
本棚に追加
/526ページ
ハジマリの終わり後日譚 1 デビル中佐(横須賀にある自衛隊少年学校校長。ミッソー中佐とは同期入隊である。いじめをした生徒を受け入れる) みう(毎時新聞の女性記者) ケンジ(東軍のリーダー) 京子(西軍のリーダー) エイジ(東軍ケンジの斥候) セイジ(東軍ケンジの第2斥候) 陽子(西軍京子の斥候) デビル中佐とみう記者の見守る中、東軍ケンジと西軍京子の模擬戦闘訓練も終わりに近づいていた。 東軍の第2斥候のセイジは、西軍の京子達三人に穴の中に放り込まれ、土を埋め戻され、かろうじて首を出す状態だった。 「京子!助けてくれ!」 セイジは哀願した。 「セイジ、往生際が悪いね。自衛官は戦場でそんな弱音は吐かないんだよ」 京子は持っていた携帯用折りたたみスコップ【エンピ】で、セイジのヘルメットを叩いた。 ハジマリの終わり後日譚 2 東軍のリーダーケンジは闇の中にじっと身を潜めていた。 西軍京子の作戦はあらかじめ想定していたので、斥候のセイジが京子達の捕虜になった時も、想定内の事として、少しも驚かなかった。 京子がセイジを穴の中へ放り込むのを見届けると、元来た道を走って引き返した。 ケンジはデビル中佐とみう記者のいる戦闘指揮所のあるテントへ行き、小銃を構えて中へ入った。 「二人とも静かにしてもらおう」 ケンジはデビル中佐とみう記者に言った。 「キャッ!」 みう記者の叫びが上がった。
/526ページ

最初のコメントを投稿しよう!