第2章 『パーティの夜』

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メイリンは笑みを浮かべてシンの腕にからんだ。 『ねぇシン、まだまだ時間はあるの。たくさんの女の子と付き合わなきゃダメよ』 『えっ?』 『だって、いずれ恋する彼女と想いを結べたとしても、キスもしたことがなければ、彼女をリードすることも悦ばせることもできないわ。 男はたくさんの経験をして、最後に一番愛する人にそれまでの経験の全てを捧げるのがベストなのよ』 サラリとそう告げたメイリンにシンは反論しようとして、視界に仲良さげに寄りそう樹利と可愛の姿が入り、言葉を詰まらせた。 そういえば樹利さんもかつてはたくさんの女の子と交際して来て、最後に可愛さんに出会えて幸せになったと聞いたことがある。
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